ゲームクリエイターの生と死

【荒んだアーティスト、デザイナー、クリエイターのためのガイドブック】 悲しい表現が含まれています。

追悼

イースター(復活祭)

運命とはあらかじめ定まったものかとか、揺蕩っているという言葉だとかを卵を茹でながら考えていた。 私の友人は「卵は茹で!」と言い張って引かない人だった。 玉子魔人という高橋克彦のエッセイシリーズに影響を受けたとは聞いている。 ひたすら剥いては呑…

故・岩田聡元任天堂社長【に学ぶ】

社長に聞く、社長が訊く。 そういう機会もなくなって久しいですね。 このブログは日常に触発されて思い出したこと等を、いなくなってしまった友人や親族の方に報告する目的で記述していますので、岩田社長研究の役には立たないかもしれません(ごめんなさい…

Dead or Alive【に学ぶ】

「生と死」 当ブログのタイトルにもある「生と死」は、古くからの私のテーマだ。 この世に存在する全てはどこかで生まれ、どこかで滅ぶ。つまりは死する。 誰もが意識的であるはずの生(そして死)について、私はことさら自覚的だ。 それは、人よりも多くの…

星の数

彼は絵を描く人で、一点を見つめる時間が長かった。 私は生き急いでいて、留まることが好きではなかった。 行き急ぐ理由は、今この瞬間に生きている実感がないからに他ならない。 私は、私がテレビゲームの世界に取り憑かれた理由について時々考える。 子供…

分解1

カタログ。プログラム。図鑑。 既製品にあまり心を動かされることのない私たちは部品となるものを好んでいた。 何かに感動することがないわけではない。 ただ、作られたもの、与えられたものをそのまま受け取って素直に感動するより、「こうしたらもっといい…

似て非なる人

趣味はゲーム、という人間は少なくない。 ゲームとは、そもそも楽しく遊ぶもの。 また、楽しくプレイしてもらうためにゲームは作られる。そんな相互関係にある。 遊ばれたゲームは人の思い出になる。過去になる。 大体そこで終わる。 「なんで面白かったの?…

生き様と家、形

彼の家は広かった。独り暮らしには不必要な2階建てで、階段には身体を鍛えるための懸垂用の鉄棒がDIY感剥き出しで設置されていた。 DIYは私と彼を近づけたキーワードだったと思う。 必要に駆られてのDIY。理想に叶うための物作り。 自分に必要なものが世の中…

時間が流れても風化しないもの

今日。正確には昨日。 記念日というと少しおかしい気がしてしまう、くだらなくて思い出深いある日。 それからもう〇年経った。 語り合う日々はもう終わってしまった、、と気が付いた日からずっと、私は感情の捌け口が必要だと思っていた。 「日々の生活、喜…